SSブログ

 [信じますか?]

成仏出来ないから彷徨うのだろうか・・


そこで事故があったのも知っていた。


その事故を見ていた自分がいた。


それは小学校の頃だった。


私の住んでいる街には大きな河が流れていた。


街中を流れる川は、最後にはその大きな河に流れ込んでいた。


その大きな河に流れ込む手前の川で、遊んでいた子供達がいた。


大きな河に合流させるには、小さな川を大きな河の手前で、下に流れ込ませるようだった。



下の図を見て頂こう


キャプチャ.PNG

小さな川で数人の子供たちが遊んでいた。


その内の一人が誤って、A地点に流されてしまったのだ・・


その救出現場を見ていた・・


結果としてその子は帰らぬ人となった。


その事故現場をとおって、私は小学校に通っていた。


ある日、気が付いたことがあった。


下校時に、事故のあった小さな川を見つめている、同い年くらいの子がいた。


友達と一緒の時は気が付かない時もあった。


でも気が付けば、その子が川を見つめていた記憶がある。


そして学区が分かれたのを機に、その事故現場を通学で通る事は無くなった。


それと同じくして、その川を見つめる子供の事も忘れていた。


そして社会人になった・・・


車を運転していて、その事故現場の通りで信号待ちをしていた。


「そう言えば、ここで事故があったな。」


そんなことを思い出し、その現場の川に視線を向けた。


「まだいたんだ・・・」


正直な感想だった。


少年はその時のまま、川を見つめていた。


十数年を過ぎても、その少年は川を見続けていたのだろう。


その当時は分からなかった・・


でも、大人になった自分にはわかった。


何かしてやれるわけでもなかった。


ただ、信号が変わるまで手を合わせた・・・


そして、去年。


再びその場所を訪れる機会があった。


川は子供たちが遊べる、親水公園になっていた。


木々が植えられベンチがあり、小さなせせらぎのような人口の川が作られていた。


あんな事故があったなんて、もう誰も知らないのかも知れない。


あの少年の姿も見えなかった・・


成仏したのだろうか・・・


合掌






















nice!(32)  コメント(8) 
共通テーマ:日記・雑感

覗き [信じますか?]

真夏の思い出


別に艶っぽい話ではない。


暑い盛りの休日だったのは確かだ。


エアコンの何となく効いた車内・・


運転席には同級生・・


その助手席にも同級生・・


運転席側の後部座席には私・・


A市に昔からあるM団地街の近くにある踏切・・


ここは昔から渋滞する場所だった。


線路を横断する道路・・


警報機が鳴り電車が通過するまで、結構な時間停車して待つ事になる。


エアコンを使用しているのに、締め切った車内で煙草の煙・・


ラジオからは鈴木雅之の歌が流れていたのを覚えている。


車の窓から、踏切で待つ数台の車を見ていた・・


真夏の炎天下の中・・ある事に気が付いた。


私は後部座席から、運転席の友人に声を掛けた。


「この暑いのに・・何かあったのかな・・」


すると友人が


「何かって・・・」


少しだけ、顔を後ろに向けながら返事を返してくれた。


「ほら、数台先で止まっている車に人が話しかけてるだろう・・」


私の目線の先には、踏切で止まっている数台の車があった。(6台位だったか)


その先頭車両の運転席を覗き込むように、腰を曲げ話しかけている人が見えた。


「え?・・・どれ。」


首を伸ばし、先の方を見ようとする運転席の友人・・


しばらく首を伸ばしたり、横にしたりしながら動いていたが・・


「誰もいないじゃん。」


そう言って私を見る。


助手席の友人も私を見ながら・・


「どこの事言ってんの・・・?」


私の顔を見ながら不思議そうにしている。


「え・・・ほらあそこ。」


確かにいる。


指をさす。


「はぁ・・?何言ってんの?誰もいないじゃん。」


そんな言葉を二人から投げかけられた。


「えっ・・・・・」


私はそれ以上言わなかった。


ただ、私の目に映っている人を見続けた・・


踏切が上がり、車が動き出す。


一時停止しながら、次々と車が踏切を渡り始める。


・・・・・最初は、トラブルか何かがあって、話しかけているのだと思った。


しかし、一台・・一台・・踏切を渡る車。


人が近くに立っているのに、クラクションを鳴らし、咎める車は一台も無かった・・


その姿勢のまま、その人は動かなかった・・


いや、動かないんじゃない・・


一時停止する車の中を、一台、一台、覗き込んでいる・・・そう見えた。


自分達の乗る車が、踏切に近づく・・・


前の車が、踏切手前で一時停止した・・


それは車が一時停止すると、じっと車内を・・見ていた。


大人・・・男・・?おんな?・・はっきりいって分からなかった・・


前の車の中を無表情で覗き込んでいる・・いやただ見ているだけのようだった・・


次は俺たちの車の番だ・・・


やはり、友達には見えていない・・


思わず視線を自分の膝に向け、俯いた・・・


視線を合わせては駄目だと、何故だか本当に思った。


心臓が壊れるんじゃないかと思うぐらい早く動いていた・・


車が一時停止をした。


顔を上げることが出来なかった・・


ラジオの曲だけが耳に入る・・


車が動き出す・・・


「・・・・・・・・」


踏切を抜けるまで顔を上げられなかった。


・・・・踏切を抜けたのが車の振動で分かった・・


私は、ゆっくりと顔を上げた。


もう、踏切じゃない・・ほっとした。


顔を上げた・・窓の外を見た・・流れる景色・・


アレも見えない・・


そして、後ろを振り向いた。


!ウワッ・・


こっちを見ていた・・心で叫んだ。


体が震えた・・


踏切から遠ざかる車・・


それの顔がこちらを見ているのがわかった。


あの目・・目か?いや、あの感じ・・


あれは絶対にこっちを見ていた。


・・・いやな視線だった。


あれからどれ位経つだろう・・


踏切は無くなり、電車は高架を走っている・・


あれは何だったのだろうか・・


今、思い返しても震えが来る程怖かった・・


そして、この曲を聴いても思い出す・・


あれは・・本当に何だったのだろう・・















nice!(35)  コメント(10) 
共通テーマ:日記・雑感

スタジオぬえ [アニメーション (Animation)]

スタジオぬえ


私の中では、SF小説と言えば・・の存在だ。


昔良く読んだ、早川書房(文庫)のSFシリーズ


好きだったな・・


挿絵や表紙を手掛けていた・・


スタジオぬえの名前を知っている人ならば


ロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」を思い出すと思う。


早川書房?(文庫)から出版されていた。


宇宙の戦士で分からなければ、「Starship Troopers」の名前なら聞いた事があるかも知れない。


映画化されているから、観た人もいるだろう。


この小説の何がそんなに?


そう思う方もいるだろう・・


「パワードスーツ」というアイデアの元祖と言われている。


(映画ではパワードスーツは出てこないとか。)


これがなければ、後のロボット系アニメの進化は無かっただろう・・・


そのスタジオぬえが小説の挿絵として描いた「パワードスーツ」は今でも人気がある。


懐かしい・・


昔、早川文庫のSF物が大好きでよく読んでいた・・


朝日ソノラマ文庫?だったけな・・これもよく読んだな・・



また、早川書房のSFマガジンを読んでみるかな・・


( ̄▽ ̄) ヨンデミイルカー!


アニメ化してたの・・・知らなかった。


※スタジオぬえ、ここでは触れませんが結構凄い人たちが係わっています。





nice!(37)  コメント(7) 
共通テーマ:アニメ

春の香り・・ [食]

春・・


IMG_7543.JPG


山々も段々緑に変わって行きます・・


これくらいの季節になると、どうしても食べたくなる物がある。


IMG_7539.JPG


テクテクと歩きながら・・


IMG_7540.JPG


みーつけた♡


('◇')ゞ 発見!!


IMG_7546.JPG


野蒜


IMG_7547.JPG


これをたたいて、味噌と合わせて・・


IMG_7548.JPG


ご飯のお供にします・・


春・・


おいしいですー♪


( ̄▽ ̄)


















nice!(38)  コメント(9) 
共通テーマ:グルメ・料理

挫折・・ [生活 (lifestyle)]

奥様とTVを観ていて・・


男性用のファンデーション?化粧品のCMをやっていたんですよ。


男の化粧?昭和生まれの私には余りしっくりこない・・


「かっこよくなりたくて、化粧するのかね・・」


なので、言ってやりましよ


俺は既に良い男なのに、これ以上良い男になる・・・とか


ただでさえ、カッコイイのにこれ以上カッコよくなる・・とか


そんなの化粧で出来るわけが無いと・・


何せすでに・・


カッコイイし・・


まぁ・・誰にも止められない?

 

俺様・・って感じ?


そしてたら奥様、一言。


「鼻水でるからやめてくれる・・」


だって・・


けっ!花粉症女め。


ふん!


( ̄ー ̄) オレニフレタラヤケドスルゼ!フッ・・


キャプチャ.PNG







nice!(41)  コメント(15) 
共通テーマ:日記・雑感

対向車・・ [信じますか?]

まだ、二十歳そこそこの年齢だったと思う。


その当時G県の母方の田舎に行くには、東北道しかなかった。


関越がそこまで開通して便利になったのは、その数年後だった記憶がある。


田舎に車で向かったのだが、東北道を降りてからが大変だった。


今なら、カーナビもあるし、携帯でも道案内が出来る。


しかし、その当時はナビはあったと思うが高級品。


一般庶民は地図と標識を頼りに目的地へ向かうのが当たり前だった。


兄と二人で向かう母の実家・・


運転も交代、地図を見る係も交代。


私達兄弟は、真っ暗になった山道を走っていた。


時間的には夜11時を過ぎていたと思う。


「なぁ・・この道で合っているのかな。」


運転する兄とそんな会話をしながら、不案内な道を走っていた。


IMG_7487.JPG


山道とは言っても舗装もされているし、所々に街灯もある。


山を見れば上の方を上っている車や、下って来るであろう車の灯りも見える。


私は窓の外を見ていた、登り道が続き、小さな排気量しかない車はゆっくりと登る。


台数は少ないが車のヘッドライトの灯りや、ブレーキランプの灯りも遠くに見える。


暗い夜空には星も見えるくらいだった・・


車のラジオも山の中の所為か、ノイズ交じり・・


山道をどれくらい走っただろうか・・


私はある事に気が付いた・・多分兄も気が付いていると思った・・


私は、窓の外から地図に目を戻した。


暫く無言が続く。


下り坂になった・・


「この先を行くと T 字路があるかな左折な・・・」


私は地図を見ながら兄に指示を出した。


暗い坂道からちょっと開けたと思ったら T 字路が見えて来た。


車のヘッドライトに照らされて、道路標識が見える。


右折はA市迄30キロ、左折はB市迄6キロ。


「あれ、A市だから右折だろ・・」


兄が私をチラッと横目で見て、怒った口調で言った・・


兄は気が付いていなかった・・


私は「トイレに行きたいから、左折してくれ。」


B市の方が近いし、A市迄行く途中にコンビニがあるか分からないだろう・・


そんな言い訳を並べ立てた・・


兄は「しょうがねーな」の一言で左折してくれた・・


しばらく走り、B市に入る・・


そして最初に見えたコンビニへ入った。


コンビニの駐車場で止まると、兄はタバコに火をつけ紫煙を吐き出す。


私は、一旦車を降りてコンビニで用事をすまして戻った。


そして、兄が気が付いていないのか聞いてみた。


「なぁ、兄貴・・・山道に入ってからおかしいのに気が付かなかった?」


「なにがだよ・・」


本当に何の事だか分からなかったらしい。


「兄貴さぁ、運転しながら山道、遠くまで見えたよな・・」


「あぁ、見てたよ。」


「なら、先の方から対向車が来るのも分かったよな・・」


「あぁ、先の方の山から下って来るのは見えてたよ、だから?」


夜の山道を車で走っていると、続く山の上から車の灯りが見え、対向車が来るのが分かる。


「なぁ、運転していて対向車とすれ違ったか・・」


そう言われて「あっ・・」思わず兄は固まっていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


私は車の窓から外を眺めていた・・


遠くの山道にヘッドライトの灯りが見えて、こちらに向かっているのが分かった・・


どの時点からだっただろうか・・


来ると思った車が来ない・・・


この山道に入ってからだと気が付いた・・


それに気がついてから、地図を見た・・それこそ穴が開くほど・・


側道は一本も無かった・・逃げ道も無い・・


かならず、すれ違うはずだった・・


それでも、そんな事があるはずが無いと思った・・


確信を持ったのは、次に向かってくるヘッドライトだった・・


視界に入った遠くに見えるヘッドライトを追いかけた・・


段々こちらに向かってくるのが、ヘッドライトの灯りで分かった・・


そして山の死角に入り見えなくなったが、同じ道を下ってきているはずだ。


直ぐにすれ違う・・そう思ったが、いつまでも対向車は来なかった。


何台だ・・・


自分が気がついてから3台は対向車が来ていたはずだった・・


それが、1台もすれ違わないのだ・・


私は急に怖くなり、一番近い街に行こうと考えた。


とにかく人が沢山いる所に早く着きたかった・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


何かあったの・・・


そう言われれば何も無い・・


私達兄弟はそのコンビニで仮眠を取り、明け方に母の田舎に向かった・・


田舎で伯父にその話をすると、「山道で間違って落ちる奴がいるからな・・化けて出たのかもな・」


そう言って笑い、煙草を吸っていた・・


あの道・・東北道の某出口から走って少し行った県道〇〇号線・・・・・


関越があるから2度と使うことも無い道だと思うが・・


いやいや、近くに行っても絶対立ち寄らない・・


では・・皆さんも山道には気を付けて・・・


( ̄▽ ̄)キオツケテネ・・























nice!(30)  コメント(8) 
共通テーマ:日記・雑感

Piano Man [Piano Man]

2012年にある事に巻き込まれて、右手を骨折した。


この時単身赴任だったり、会社のIPOで大変な時期だった。


最終的には自己責任なのだが、病院に行く時間を余り作れなかった。


固定具が外れ、リハビリが始まったが、あまり頻繁に病院に通えなかった。


最終的に自分で何とかする・・・この考えに行きついた。


固まった手首、肘関節、肩関節、指・・


空手の練習で徹底的に体をいじめた。


握れない拳や固くなった手首はサンドバックや巻藁、パンチングボールを叩いた。


可動域が狭くなった肩や肘も、関節を極めさせたり、棒や木刀を振った。


でも、ある一定の所からは良くならなかった・・


IMG_7515.JPG


これは私の右手だが、指が真っ直ぐに伸びなくなった・・


IMG_7516.JPG


正常な左手は指が反る・・


これの影響で、指立伏せは諦めた・・


今は握り瓶のみで鍛えている・・


IMG_7517.JPG


左手はここまで広がるが・・


IMG_7518.JPG


右手は広がらない・・


因みに小指に出来たタコは、握れない拳を巻藁やサンドバックに叩きつけた結果だ。


小指が一番浮いていたのだろ・・


この指自体も上手く動かない・・


字を書くと一目瞭然なのだが、奥様に言わせると・・


「何を書いているか分からない・・」


何とか、自分の名前と住所だけは分かる字で書けるようにした・・


仕事もPCを使うので、字を書かなくて済むので助かっている。


ただ、メモなどを取ると他の人間には判読不可能だ・・


そのPCも、よくミスタッチをする‥自分で思っていたキーからズレた所を良く押す。


IMG_7501.JPG


ずっと考えていた・・


指をスムーズに動かす練習になる物は無いかと・・


そして、ある物を見てこれだと思った・・


そう・・・


これだ・・


IMG_7503.JPG


これなら指を沢山使うだろう・・・


ハッキリ言うが、私は音符は読めないし、楽器は殆ど触れたことが無い・・


でも、これを使い始めて感じたことがある。


左手より、右手が全く動かない事・・・


本当に利き手か?と疑いたくなるほど動かないのだ。


リハビリ器具といての楽器・・・


兎に角、指がスムーズに動かせる事を目標にしたい。


・・・せめて「ちょうちょう」だけでも弾けるようにするか・・


( ̄▽ ̄)



Piano man




























nice!(40)  コメント(11) 
共通テーマ:音楽